瀬戸内の恵み

瀬戸内の恵み

明石の海は天然の生簀

瀬戸内海の東端に位置する明石の海は自然が造りだした天然の生簀(いけす)です。本州と淡路島の間にある明石海峡は幅がとても狭く、干満の差による激しい潮流が特徴です。この潮流は海溝の底をさらい上げ、中には水深100m以上の場所をつくり出しています。

一方、魚六商店のある林から西に広がる砂地の浅瀬は干満の差と地形によって逆に流れる海底の水流と衝突し、三角波という流れと、西への強い潮を生み、特別な海の流れを作っています。
独特な海流によって回転し、ぶつかる海流が生む「潮目」が湧昇流となり、深みに沈む窒素やリンなどの海の栄養源を海面に届けます。

また、この湧昇流が砂礫・岩礁やごろ石といった底質を持つ砂の丘陵地帯をつくり、日本でも鹿ノ瀬に代表されるような有数の漁場を生みだしています。

強い海流は植物性プランクトン・海藻類を発達させます。そして植物性プランクトンを食べる動物性プランクトンが大量に繁殖し、鯛やイワシ、イカナゴの稚魚が集まってきます。

砂地は瀬戸内最大のイカナゴの産卵生息地であり、豊富なカニやエビなどの甲殻類は、真鯛やマダコの好物です。浅い漁場は栄養源と酸素を供給する天然の生簀となっているのです。

魚六商店はこの恵まれた漁場のそばで、この海水を用いながら新鮮で美味しい商品を毎日つくっています。